Teacher_

呼吸法があなたにとっての
縁(よすが)となることを願って

私は幼少の頃より、漠然とした不安を抱えていました。とりわけ理由があるわけでもないのに、何故か常に不安は私の隣にあったのです。それには父親の影響が強かったように思います。私の父親自信、常に不安を抱えているような人だったのです。子どもというのは親の発するエネルギーに敏感に影響されるものです。私も多分に漏れず、その影響を大きく受けながら成長していきました。

そのようにして大人になった私ですが、20代の中頃に精神と身体のバランスを崩し、まともに働くこともできなくなってしまいました。当時の体重は今より10kg以上も軽く、久しぶりに会った友人にギョッとされていたことを思い出します。さまざまな人に助けられながら何とか人並みに日常を過ごすことができるまでに回復することができましたが、精神の状態はHSPと呼べるほどに過敏になったままでした。特に食べ物に対する恐怖心は強く、これを食べたら自分の体はどうにかなってしまうのではないかという不安感に襲われ、過呼吸になりそうになりながらお腹を抱え、必死で精神を落ち着かせるというような日々を送っていました。

それと同時にもう1つ私を悩ませるものがありました。それは“こうあらねばならない“という観念でした。“人並みに会社に勤めて一定の収入を得なければならない““社会に認められるような人間にならなければならない“といった観念です。とりわけ精神のバランスを崩し、それを叶えることができなかった私には、なおさらその観念は重くのしかかったのでした。

“このままではいけない““何とかして自分を変えなければならない“という思いから、さまざまな試行錯誤を繰り返し、ようやく出会ったのが呼吸法でした。呼吸法との出会いにより、私の過敏な精神は良い意味で図太さを増し、以前ほど人の目や体裁というものに縛られることは無くなりました。それどころか、これまでの経験が私にとっての強みだと思えるほどになったのです。現在、私は何者にも惑わされることなく、自分らしく心丈夫に毎日を過ごすことができています。

もしもあなたが今の生活に生きづらさを感じていたり、新たな一歩を踏み出したいと思うのなら、ぜひ呼吸法を始めてみてください。きっと呼吸法はそんなあなたの支えとなり、背中を押してくれる存在となることでしょう。何故なら、呼吸法は自分自身で力(氣)を生み出すことができる効果的なツールなのだから。

ー“氣塾“認定講師 小栗 翼